ドライバーがトラックの運行を開始する前に血圧を測定する取り組みを始めました。
公道をお借りして事業をしている運送事業者にとって、安全対策は最重要課題です。
昨今、運送業界ではトラックドライバーの高齢化もあって、健康起因事故が増えています。運転中に脳や心臓の病気の発作が起きて自動車事故を発生させるものです。
動脈硬化や脳・心臓の病気は、高血圧が原因とされるため、乗務前の血圧測定が推奨されています。
当社では単に法令に決められたことを守るだけでなく、もう一歩踏み込んで安全対策をしようということで、血圧測定を開始しました。 まず、血圧計を購入して各営業所に設置しました。この血圧計は医療機関でも使われているもので、毎日正確な数値を測定できます(なんと定価はウン十万円!?)。
次に、ドライバー全員の最近の健康診断の結果を再度チェックし、血圧の項目で治療中のドライバーはもちろん、経過観察などの所見のあったドライバーをリストアップしました。
法令により、トラックドライバーはトラックの乗務前などに運行管理者による『点呼』を受けなければなりません。
※点呼の詳細については、グループ会社のブログ『運行管理』をご覧ください。
健康診断の結果からリストアップされたドライバーは、乗務前点呼の際に血圧を測定します。135/85より低ければ「OK!気を付けていってらっしゃい」ですが、これを超えていると、少し時間をおいてもう一度測定です。「深呼吸、ふー」。
国や業界団体が定める基準値を超えていると、最悪、「今日の乗務は見送りましょう」ということもあります。
測定結果を見ながら、「○○さん、病院は行ってますか?」「○○さん、今朝薬は飲みましたか?」など、点呼での健康状態の確認もより充実しました。
そして、従業員の健康維持にも役立っています。ドライバーからは「病院にあるような血圧計で毎日測定できるのはラッキーなこと。以前より体調を気にするようになった」との声もありました。
当社では、数年前からベテランドライバーは脳MRI検査を受診する取り組みも始めています。
これからも、従業員の健康管理と安全対策を充実させて参ります。